依存を喜ぶ
(Paul Tripp's devotional straight 2022年7月6日より)
彼を助ける方法はただひとつでした。なぜなら、彼が私の助けを求めなかったから、その方法しかなかったのです。
私の息子が4歳のとき、年齢の割に細かいものを組み立てるのに苦労していました。息子はどんどんイライラしていきしたが、自分の能力が足りないのが確かであるにもかかわらず、自分の限界を受け入れようとはしませんでした。自分の限界を受け入れる代わりに、ますます頑張り、そのたびにイライラが募っていきます。
そのおもちゃを手に取り、自分が代わりに組み立てたい思いが出てきましたが、そのとき、私はあることに気が付きました。今まさに、息子に必要なことは自分の弱さを知り、私に助けを求めるようになることが必要なのだと。怒り、無力感、苛立ちを抱えた息子を一人部屋に残し。私は部屋を立ち去りました。
私は怒っていたわけでも、平穏と静寂が必要だったわけではありません。また、立ち去ることが彼を「罰する」最善の方法だとも考えていませんでした。むしろ、息子を心から愛していたからこそ、このようにすることが彼に私の愛を認識させ、求め、感謝へ導く最善の方法だったのです。
私の不完全で未熟な子育てではありましたが、これまでの知恵によって、次に何が起こるかおおむね予測できました。息子が一人で必死にもがいても完成できないことは分かっていましたし、諦めて自分の弱さを認め、私に助けを求めるのは時間の問題だと思ったからです。
案の定、30分ほどして、廊下の床をピタピタと歩く息子の小さな足音が聞こえてきました。彼は角を曲がって覗き込み、"できないよ "と言いました。
私は、"パパに何をしてほしいの?"と尋ねました。
すると彼は、彼の心に響く言葉を発したのです。"パパ、助けて"
それは私にとって、見て学ぶべき印象的な霊的イラストレーションでした。私たちは幼い頃から、自分の弱さを否定しています。自分は多くのことを知っていて、多くの能力を持っていると考えるのです。父の知恵ある言葉や能力のある腕は必要ないと信じたいのです。
私たちは、どうしても自立したいのです。
2日前の7月4日、アメリカは246年連続で独立記念日を祝いました。私は祝日も花火も夏のバーベキューも大好きですが、神に似せて造られた人間にとって、「独立を祝う」ということは、霊的な意味で決して許されることではありません。
私たちは独立した生活をするために創られたのではありません。完璧なエデンの園でさえ、アダムとエバは神に依存していたのです。さらに、私たちは罪によって壊れ、弱くなりました。私たちは皆、自分の力を超えた力と、自分では決して持つことのできない知恵を必要としています。
神は人生の廊下を「立ち去り」、私たちにもう一度弱さを経験させ、私たちが誰で、何を必要とし、何を備えているかを思い起こさせるのです。もちろん、神様は決して私たちを消したり見捨てたりはしませんが、私たちが神様の中にしかない強さと知恵を求め、それを祝うことができるように、私たちが自分自身で感じることができるようにされるのです。
それは神の怒りの行動ではなく、親としての優しい恵みの反応なのです。
「あなたがたのうちに間で良い働きを始められた方は、キリスト・イエスの日が来るまでにそれを完成させてくださると、私は確信しています。(ピリピ人への手紙1:6)
しかし、それで終わりではありません。さらに驚くべきことに、神は私たちに超自然的な力と知恵を与えてくださるのです。私たちはもはや自分の力に頼ることはできないのです。
「私たちの内に働く御力によって、私たちが願うところ、思うところのすべてをはるかに超えて行うことのできる方に、教会において、またキリスト・イエスにあって、栄光が、代々限りなく、とこしえまでもありますように。アーメン」 (エペソ3:20-21)
あなたは今日、もう一度、その力と知恵を謙虚に求めていますか?それとも、自分の独立という妄想を祝っているのでしょうか?
God bless you.
ポール・トリップ
振り返りの質問
1. 最近、自分の力ではできないようなことをしている人を見たことがありますか?近所の人、同僚、あなたの配偶者、兄弟など、子どもとは違う大人の人について考えてみてください。彼らはすぐに助けを求めましたか?それとも、手探りのままの状態だったり、作業を中断してしまったりしましたか?
2. 最近、自分一人ではできないようなことに挑戦したことがありますか?物理的な作業や仕事の課題などだけではなく、人間関係や霊的な領域についても考えてみましょう。すぐに助けを求めましたか?それとも、あせって失敗しましたか?
3. なぜ、助けを求めることが難しかったのでしょうか?なぜ、自分一人で目の前の課題を達成できると考えたくなったのでしょうか?具体的に、自分の心を考えてみてください。
4. 過去の自分がなしえた成果や実績を振り返ってみてください。どんな点が自分にとって100%の名誉でないと思いますか?それをなし得ようとしていた時、無意識にどのような点で人に頼っていたでしょうか?神様にしかできないことを自分の成果にしていますか?
5. 神様から見捨てられた、あるいは神様があなたから離れていったと感じたことはあり ますか?今日、そのような感情を抱いていますか?主は愛のゆえに、あなたに弱さを経験させ、あなたが主に頼るようにされたのでしょうか?
6. 明日、あなたが助けを求めるべきことは何ですか?自分一人ではできない、目の前にあるすべてのタスクを書き出してみてください。これは、頼る気持ちと謙遜な気持ちを作るための練習として使ってみましょう。そのリストにある各項目について、あなたはどのように祈ることができますか?
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